日常生活に支障をきたす膝の痛み、特に変形性膝関節症による痛みは、階段の上り下りや歩くことさえ困難にする、辛いものです。
加齢とともに発症リスクが高まるこの疾患は、高齢者の約半数に影響を与えていると言われています。
しかし、諦める必要はありません! 快適な生活を取り戻すための頼もしい味方、「変形性膝関節症サポーター」が存在します
この記事では、医療用と一般用サポーターの違い、高齢者向けサポーターの選び方、さらにはスポーツ用サポーターの活用法まで、膝の痛みを和らげ、日常生活の質を向上させるための情報を網羅的に解説します。
適切なサポーター選びで、あなたも再び自由に動き回り、充実した日々を送れるかもしれません。ぜひ読み進めて快適な未来への第一歩を踏み出しましょう。
目次
変形性膝関節症サポーターの種類と特徴

膝の痛みは、日常生活に大きな支障をきたしますよね。
特に、変形性膝関節症による痛みは、階段の上り下りや正座といった動作を困難にするだけでなく、歩くことさえも辛く感じさせてしまうことがあります。
今回は、変形性膝関節症の痛みを和らげ、より快適な生活を送るためのお役立ちアイテム、サポーターの種類と特徴についてお話しします。
適切なサポーターを選ぶことは、痛みの軽減だけでなく、膝関節の安定性を高め、日常生活の活動性を向上させることにも繋がります。
医療用サポーターと一般サポーターの違い
サポーターには、医療用サポーターと一般サポーターの2種類があります。
この2つの違いを理解することは、自分に合ったサポーターを選ぶ上で非常に重要です。
それぞれ、目的や効果、販売場所などが異なります。一覧でみていきましょう。
| 区分 | 医療用サポーター | 一般サポーター |
|---|---|---|
| 目的 | 患部の固定・安静、治療の補助、変形進行の抑制 | 予防、軽度の痛みの軽減、スポーツ時の保護 |
| 効果 | 関節の安定化、炎症の抑制、痛みの軽減、変形進行の抑制 | 筋肉のサポート、関節の動きの補助 |
| 販売場所 | 病院、整形外科、医療機器販売店 | ドラッグストア、スポーツ用品店、インターネット通販 |
| 特徴 | 医師の指導のもとで使用、保険適用される場合も | 比較的安価、手軽に入手可能 |
医療用サポーターは、医師の診断に基づいて症状に合わせた適切な固定力やサポート力を提供するように設計されています。
オーダーメイドで作成される場合もあり、より精密なフィット感を得られます。
一方、一般サポーターは、ドラッグストアなどで手軽に購入できますが、症状が重い場合や変形が進行している場合は、適切なサポートが得られない可能性があります。
▼変形性膝関節症における医療用サポーターの保険適用については、以下をご参考ください。
高齢者向けサポーターの特徴と選び方
高齢者の方の場合、加齢に伴う筋力の低下や皮膚のたるみ、関節の変形などが進むため、サポーター選びはより慎重に行う必要があります。
快適に使えることはもちろん、安全面にも配慮した製品を選ぶことが大切です。
高齢者向けのサポーターを選ぶ際には、以下の点に注目しましょう。
- 着脱のしやすさ: マジックテープ式やオープンタイプなど、手や指の力が弱くても簡単に着脱できるものがおすすめです。
一人で着脱するのが難しい場合は、介助が必要な場合もありますので、介護者の方と相談しながら選ぶと良いでしょう。 - 通気性の良い素材: 汗をかきやすい季節でもムレを防ぎ、快適に着用できる通気性の良い素材が適しています。
メッシュ素材や吸湿速乾素材のものがおすすめです。 - 肌に優しい素材: 肌が敏感な高齢者の方も多いので、綿素材やシルク素材など、刺激の少ない素材を選びましょう。
かぶれやかゆみなどが生じた場合は、すぐに使用を中止し、医師や薬剤師に相談してください。 - サイズ: 自分の膝のサイズに合ったものを選びましょう。大きすぎるとずれてしまい、十分なサポート効果が得られません。
小さすぎると締め付け感が強くなり、血行が悪くなる可能性があります。 - 保温性: 冷えによる痛みを悪化させないよう、保温性に優れた素材を選ぶことも重要です。
冬場は特に、保温性の高いサポーターを使用することで、膝の冷えを防ぎ、痛みを軽減することができます。
サポーターを選ぶ際には、実際に試着して、締め付け具合や着脱のしやすさを確認することをおすすめします。
インターネットで購入する場合は、返品・交換が可能かどうかを確認しておくと安心です。
スポーツ用サポーターの効果と適用場面

スポーツをする際にも、サポーターは膝関節の保護やパフォーマンス向上に役立ちます。
スポーツの種類によって、適したサポーターも異なります。
- バスケットボールやバレーボール: ジャンプや着地時の衝撃が大きいため、膝への負担を軽減するために、衝撃吸収性に優れたサポーターが不可欠です。
- ランニングやジョギング: 長時間の運動による膝関節への負担を軽減するために、軽量で通気性の良いサポーターがおすすめです。
- テニスやバドミントン: 左右への急な動きが多いスポーツでは、膝関節の安定性を高めるサポーターが適しています。横方向への動きを制限しすぎない程度の適度なサポート力のあるものを選びましょう。
- サッカーやラグビー: コンタクトプレーによる怪我のリスクを軽減するために、膝関節全体を保護するタイプのサポーターがおすすめです。
- 登山: 下山時の膝への負担を軽減するために、膝をしっかりと固定するタイプのサポーターが役立ちます。
スポーツ用サポーターは、関節を保護するだけでなく、パフォーマンス向上にも繋がります。
激しい運動をする際は、必ずサポーターを着用し、怪我の予防に努めましょう。
また、運動後に痛みや違和感を感じた場合は、すぐに運動を中止し、医療機関を受診してください。
変形性膝関節症サポーターの効果と効能
膝の痛みは、日常生活に大きな影を落とします。
特に変形性膝関節症の痛みは、階段の上り下りや正座といった動作を困難にするだけでなく、歩くことさえも辛く感じさせてしまうことがあります。
変形性膝関節症は、膝関節の軟骨がすり減り、骨と骨が直接ぶつかり合うことで炎症や痛みを引き起こす病気です。
加齢とともに発症リスクが高まり、高齢者の方にとっては特に身近な疾患と言えるでしょう。
この変形性膝関節症に伴う痛みを和らげ、より快適な生活を送るためのお役立ちアイテムの一つが「サポーター」です。適切なサポーターを選ぶことで、痛みを軽減するだけでなく、膝関節の安定性を高め、日常生活の活動性を向上させることにも繋がります。
今回は、変形性膝関節症のサポーターの効果と効能について、分かりやすく解説していきます。
膝の痛み軽減に期待できる効果
変形性膝関節症のサポーターは、膝関節を外部から支えることで、歩行時や立ち上がり時など、体重がかかった際の膝への負担を軽減する効果が期待できます。
サポーターを装着することで、膝関節が安定し、グラつきが抑えられるため、痛みを軽減することができます。
これは、不安定な関節が安定することで、関節内の炎症の原因となる摩擦や衝撃が減少するためです。
例えば、不安定な場所に足を乗せてバランスを取ろうとすると、全身の筋肉に力が入りますよね。
膝も同様に、関節が不安定だと、周囲の筋肉に負担がかかり、痛みや炎症につながります。サポーターはこの不安定さを軽減し、筋肉の負担を和らげる役割を果たすのです。
血行促進と関節の安定性向上
変形性膝関節症のサポーターは、膝の痛みを軽減するだけでなく、血行促進効果も期待できます。
加齢とともに、どうしても血流が悪くなりやすく、膝周りの組織への酸素や栄養の供給が滞りがちになります。
すると、膝関節の軟骨の修復も遅れ、変形性膝関節症の進行を早めてしまう可能性があります。
適度な圧迫のあるサポーターを装着することで、静脈血(心臓に戻る血液)の流れが促進され、うっ血が軽減されます。
さらに、血行が促進されることで、膝関節周辺の組織への酸素供給が向上し、炎症の抑制や治癒促進にも繋がります。
日常生活でのパフォーマンス向上
変形性膝関節症のサポーターを使用することで、日常生活のパフォーマンス向上も期待できます。
膝の痛みは、日常生活の様々な動作を制限し、QOL(生活の質)を低下させる大きな要因となります。
「歩く」「立つ」「座る」といった基本的な動作でさえ、苦痛を伴うようになり、活動量が減少しがちです。
サポーターによって膝の痛みが軽減されると、これらの動作が楽になり、活動量も自然と増加します。
その結果、外出の機会が増えたり、趣味やスポーツを楽しめるようになったりと、日常生活がより充実したものになるでしょう。
例えば、以前は痛みのために諦めていた散歩や旅行、お孫さんとの公園遊びなども、サポーターを使用することで、再び楽しめるようになるかもしれません。
変形性膝関節症サポーターは、症状の改善だけでなく、日常生活の質の向上にも大きく貢献してくれる心強い味方と言えるでしょう。
サポーター選びと使用方法のポイント
ひざの痛み、本当につらいですよね。階段の上り下りや正座はもちろん、歩くことさえも苦痛に感じてしまうこともあるかと思います。
特に、変形性膝関節症の痛みは、日常生活のちょっとした動作さえも辛くしてしまうものです。
自分にぴったりのサポーターを見つけることは、痛みの軽減だけでなく、膝関節の安定性を高め、ひいては生活の質の向上に繋がります。
この章では、サポーターを選ぶ際や使う際に押さえておきたい大切なポイントを、高齢者の方にも分かりやすいようにご説明します。まるで私が診察室で患者さんにお話ししているように、一緒に考えていきましょう。
サポーターのサイズ選びと調整方法
サポーターの効果を最大限に引き出すためには、サイズ選びが非常に重要です。
例えば、靴を想像してみてください。大きすぎる靴は脱げやすく、小さすぎる靴は足を締め付けて痛めますよね。
サポーターも同じで、大きすぎるとズレやすく、膝をしっかりと支えられません。
反対に、小さすぎると締め付けがきつくなり、かえって痛みを増してしまう可能性があります。
サポーターのサイズ選びの基本は、ご自身の膝のサイズに合ったものを選ぶことです。
多くのサポーターは、パッケージにサイズ表が記載されています。
メジャー(巻き尺)を使って、膝のお皿の上(太ももの一番太い部分)と下(ふくらはぎの一番太い部分)の周囲を測り、その数値を元に適切なサイズを選びましょう。
商品によっては、S、M、Lなどのサイズ表記ではなく、膝周囲の長さでサイズが決められている場合もありますので、しっかりと確認することが大切です。
また、サポーターの種類によっては、マジックテープやベルトなどで締め付け具合を調整できるものもあります。
装着時は、締め付けすぎず、緩すぎない、適度な締め付け具合に調整しましょう。
血行が悪くならないように注意しながら、膝をしっかりと支えられる強さで固定することが大切です。
装着後に痛みや痺れ、違和感がある場合は、締め付け具合を調整するか、サイズが合っていない可能性がありますので、購入店や専門家(医師や理学療法士など)に相談してみましょう。

長期使用の見極めも大切!
サポーターの長期使用による皮膚トラブルや筋萎縮は注意すべき点です。私は3ヶ月ごとの定期チェックを設け、サポーター使用に伴う問題が発生していないか確認しています。先日も5年間同じサポーターを使い続けていた患者さんで、大腿四頭筋の筋力低下を発見し、トレーニングプログラムの見直しとサポーターの変更を行ったところ、膝関節の安定性が改善した例がありました。
使用時の注意点とケア方法

せっかく良いサポーターを選んでも、正しく使わなければ効果が半減してしまいます。
サポーターは、正しく使用することで効果を発揮し、長く使い続けることができます。
しかし、長時間同じサポーターを装着し続けると、肌がかぶれたり、蒸れたりすることがあります。
これは、まるで長時間同じ靴を履き続けると足が蒸れてしまうのと同じです。適度にサポーターを外し、皮膚を休ませる時間を取り入れることが大切です。
また、就寝時はサポーターを外すことをおすすめします。
サポーターが汚れたり汗をかいた場合は、ニオイの元になってしまうので洗濯表示に従って適切に洗濯しましょう。
多くのサポーターは、手洗いが推奨されています。
手洗いがちょっと面倒・・・という方は、洗濯ネットに入れて洗うことも可能です。
中性洗剤を使用し、優しく押し洗いまたは洗濯ネットに入れて洗濯をした後、しっかりとすすぎ、風通しの良い場所で陰干ししましょう。
乾燥機やアイロンの使用は、サポーターの素材を傷める可能性がありますので、避けましょう。
適切なケアを行うことで、サポーターを清潔に保ち、長持ちさせることができます。
購入先や価格帯の比較と選定ガイド
変形性膝関節症サポーターは、ドラッグストア、スポーツ用品店、インターネット通販など、様々な場所で販売されています。
価格帯も様々で、数百円のものから数万円のものまで幅広くあります。
まるで洋服を選ぶように、色々なお店を見て回り、自分に合ったサポーターを選ぶことが大切です。
ドラッグストアやスポーツ用品店では、実際に商品を手に取って確認し、試着できるというメリットがあります。
また、店員に相談することで、自分に合ったサポーター選びのアドバイスを受けることもできます。
インターネット通販では、多くの商品の中から価格や機能を比較検討し、自宅で手軽に購入できるというメリットがあります。
商品レビューや口コミを参考に、自分に合ったサポーターを探すこともできます。
サポーターを選ぶ際には、価格だけでなく、素材、機能、装着感なども考慮しましょう。
通気性が良い素材や、動きを妨げにくい設計のサポーターは、日常生活での快適性を高めます。
また、膝の痛みの程度や生活スタイルに合ったサポーターを選ぶことも重要です。
例えば、スポーツをする際に使用する場合は、運動に適したサポーターを選びましょう。
また、日常生活で使用する場合は、装着が簡単で、衣服の下に目立ちにくいものが良いでしょう。
それぞれの購入場所のメリット・デメリットを理解し、ご自身のニーズに合った方法で購入するようにしましょう。
まとめ

この記事では、変形性膝関節症の痛みを軽減し、快適な生活を送るためのサポーターについて解説しました。
医療用と一般用、高齢者向けやスポーツ用など、様々な種類があり、それぞれ特徴が異なります。
自分に合ったサポーターを選ぶためには、膝のサイズや痛みの程度、活動量などを考慮することが大切です。
着脱のしやすさ、通気性、素材なども確認し、いずれも実際に試着して確認することをおすすめします。
サイズ違いでの失敗はしたくないので、慎重に判断しましょう。
購入場所もドラッグストア、スポーツ用品店、インターネット通販など様々です。
価格帯も幅広く、それぞれメリット・デメリットがありますので、比較検討して最適な方法を選びましょう。
サポーターは適切な使用方法を守り、清潔に保つことで効果を発揮し、長く使用できます。
膝の痛みで悩んでいる方は、この記事を参考に、自分にぴったりのサポーターを見つけて、より快適な日常生活を送ってくださいね。 まずは近くのドラッグストアや医療機関に相談してみるのも良いかもしれません。
参考文献

-情報提供医師
松本 美衣 Mie Matsumoto
和歌山県立医科大学 医学部 卒業
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